こんにちは。アイデアラボ運営チームです。
今回は、Platine「アイデアラボ」にいただいた複数の方のお声を元に考えた試作品をご紹介していきます。

ジーナさんの投稿
(「アイデアラボ」WEBページより)
上記のアイデアにもあるように、
「大きさや形の違うチューブを立てたい」「温度を一時的に保ちたい」という意見が多数寄せられました。
それらを元に考案したのが「マルチサーモバス」です。
はじめに、スライムやゲル状のものが原料として使えないかを検討しました。
「スライム状のものであれば、柔らかく自由に形状が変えられるので、
異なるサイズのチューブを立てられるのではないか」と考えました。
また、温度を一定に保つため、スライムに蓄熱効果のある材料を混ぜてみました。

材料を配合している様子
各材料の配合に関しては、実績がないためどの割合が良いのかわかりませんでした。
そこで、配合量を変えて出来たサンプルをインキュベーター(温度を一定に保ち細胞や菌などを培養する装置)内に置き、
性能を比較してみました。

出来上がったサンプル①~④
実証の結果、この状態では一定の形状(硬さ)を保てず、
サンプル内部の水分が漏れ出すなど、別の問題も出てしまいました。
そこで熱伝導率が良い「アルミビーズ」を敷き詰めることにしました。
アルミビーズは1つ1つの粒が細かいため、形の違うチューブも自由に配置することができます。
次に考えたのが、調温機能です。
チューブやボトルなどを一定の温度で保温・保冷できれば、より便利に使うことができると考えました。
そこで、小型冷蔵庫や自動販売機、近年では作業服にも使われる
「ペルチェ素子」を使ったユニットを購入しました。

ペルチェユニット
※天面の金属部分で温調が可能
製品の核となるユニット部分が決定したため、これに合うような筐体も設計をしました。

マルチサーモバス
筐体については、イメージ図を参考に図面を作成し、3Dプリンターにて製作しました。

マルチサーモバス 3D図面
そして、アルミビーズを収容するアクリル製のBOXを設置し、
ビーズへ熱を伝える用のアルミ板を取り付けることで、ようやく本体ができあがりました。

ペルチェ素子に対する電子回路の組み込み
最後に、ペルチェ素子によって実験に適切な調温ができる電子回路を組み、
一定温度を保てるかのテストを行い、試作品の完成です。

マルチサーモバス(試作品)
こちらの「マルチサーモバス」に関しては、各種機能や性能の試験を行い、
デザイン面も含め改良を進めているところです。
製品化を目指して引き続き進めて参ります。
ここまで、第1回「アイデアラボ」から生まれた試作品を6点ご紹介してきました。
今後も新たな製品のタネを元に、より良い「あったらいいな」をカタチにしていきたいと思います。
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Platine アイデアラボ運営チーム