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プププのぷー太郎

ヒートショック研究用蓄熱剤

  • 候補案
  • アイデア
ヒートショック研究用蓄熱剤

培養細胞を用いたヒートショック研究を行っているのですが、CO2インキュベーターを42℃に設定していても、ドアの開閉をすると庫内の実際の温度は一気に下がってしまいます。
これまでの経験から、ヒートショック(37℃→42℃)に対する応答、および温度低下(42℃→37℃付近や室温まで下がる)に対する応答は、数秒単位で生じることが明らかとなってきており、再現性の高い実験を行うためには厳密な温度制御が問題となります。

この問題を解決するため、私たちのラボでは保冷剤等に使用されている吸水性ポリマーをステンレスバットの中に出して、上からラップを敷いて、予め42℃インキュベーターの中で蓄熱させておいたうえで、37℃で培養している培養皿をラップ越しにジェルに埋めることで迅速なヒートショックを与えるデバイスを自作し使用しています。
この蓄熱ジェルで満たしたバットをクリーンベンチ内へ持ち込んで培養することも可能で、インキュベーターのドア開閉による温度変化や、インキュベーターからクリーンベンチ、クリーンベンチからインキュベーターの移動間にも蓄熱材によって温度が一定に保たれます。
ただし、吸水性ポリマーなので湿度100%のCO2インキュベーター内に常時置いておくことは出来ず(吸水してシャバシャバになります)、培養皿をジェルに埋められるほどの柔らかさを保ちつつ水分を通さないフィルムで蓄熱材を密閉したデバイスを商品化して欲しいです。